この記事では、現役のバックエンドエンジニアである筆者が、未経験者やキャリア1〜3年のビギナー向けに、レベル別で必要なスキルセットを考察しています。
今の自分にはどんなスキルが必要か悩んでいませんか?バックエンド開発にはさまざまな知識を要するので、何をどの順番で学べばいいのか迷うのは当然です。
未経験から正社員で経験を積み、その後フリーランスで働いている筆者が、実際の経験に基づいてスキルセットをまとめてみました。
自分の経験や状況に合わせて必要なスキルを把握し、現在の自分と照らし合わせ、転職の準備やキャリアアップに繋げていきましょう。
未経験レベル
実務レベル
上記をそれぞれの見出しで解説していきます!
WRITER
Takagi|Web Creator / バックエンドエンジニア
Web Creator / Backend Engineer / Freelancer
現役のWebクリエイター/バックエンドエンジニア。これまで正社員のバックエンドエンジニアとしてキャリアを積んできて、そこからフリーランスのWeb Creatorとして活動を始める。現在は、HP制作・LP制作やライティングなどのWeb制作からバックエンド開発まで幅広く対応。
AID-TRUTHは、バックエンドエンジニアやディレクター、人事で活躍する人など、現役で活躍する人たちが実体験を活かしてコンテンツ発信をしています。
INDEX
【未経験レベル】学習必須!バックエンドエンジニアに必要なスキルセット
未経験からの学習は、まず基本的なプログラミング言語のスキルを身につけることが重要です。以下に、未経験者が習得すべきプログラミング言語スキルについて詳しく解説します。
1/4|メインのプログラミング言語(Ruby on Rails、PHP、Java)
バックエンドエンジニアとして最も基本的なスキルは、プログラミング言語の習得です。バックエンドエンジニアは以下のような言語を使用してシステム開発を行うので、未経験だとしても言語の基礎スキルを持っておくことは業務上必須と言えます。
Ruby on Rails | シンプルで書きやすく、スタートアップ企業に人気です。特にWebアプリケーション開発に適しています。 【実例やドキュメント】 Rubyの実例が知りたい!国内外のRuby on Rails実例各6つ|SAMURAI ENGINEER Blog Ruby公式ドキュメント |
PHP | HTMLに埋め込んで使用できて初心者でも手が出しやすい言語ですが、大規模なWebアプリ開発からWebサイト制作まで幅広く使われています。WordPressやDrupalなどのCMS(コンテンツ管理システム)にも使われています。 【実例やドキュメント】 PHPでできることとは?具体例を用いてわかりやすく解説|SAMURAI ENGINEER Blog PHP公式ドキュメント |
Java | 規模の大きい法人向けのアプリケーション開発に広く使われており、高いパフォーマンスとセキュリティが求められるプロジェクトに適しています。 【実例やドキュメント】 Javaでできること8選!初心者向けにわかりやすく解説|SAMURAI ENGINEER Blog Java公式ドキュメント |
どの言語を学習すべきかは、「あなたが開発したいもの」「あなたが就職する先の企業のプロジェクト」によって異なります。どの言語で開発されているか、実例をチェックして調査してから判断するようにしましょう。
2/4|データベース(MySQL、PostgreSQL)
バックエンドエンジニアが開発するシステムは、データの管理を伴うものがほとんどです。未経験から入社した場合、保守運用の業務などで基本操作(作成、取得、追加、更新、削除など)は必ず触れることになるので、学習必須項目。以下のデータベースは、特に初心者におすすめです。
MySQL | オープンソースのリレーショナルデータベースで、多くのWebアプリケーションに使用されています。使いやすく、学習資料も豊富です。基本的なSQLクエリの書き方、テーブルの作成、データの挿入・更新・削除などを学びましょう。 【実例やドキュメント】 【超初心者向け】MySQLとは?どこよりもわかりやすく解説|SAMURAI ENGINEER Blog |
PostgreSQL | MySQLに比べて高機能で、データの整合性や高度なクエリのサポートが必要なプロジェクトに向いています。トランザクション管理やデータの整合性を学ぶのに最適です。 【実例やドキュメント】 【初心者向け】PostgreSQLのインストール方法について徹底解説!|SAMURAI ENGINEER Blog |
データベースの基本操作に加え、データベース設計の基礎も学ぶことが重要です。正規化やインデックスの利用、バックアップとリストアの方法などを理解しましょう。
3/4|バージョン管理システム(Git / GitHub)
バージョン管理システムは、作成したソースコードをチームメンバーと共有したり、履歴を残して新しく書き換えたりといった、コードの管理において使用されます。バックエンド開発では複数人のチームでコードを管理・共有しながら作ることになるので、バージョン管理システムの使用は必要不可欠。
Git | 分散型バージョン管理システムで、コードの履歴を管理し、チームでの共同作業を円滑にします。基本的なコマンドの使い方を学びましょう。例えば、git init(リポジトリの初期化)、git add(変更内容の追加)、git commit(変更内容の確定)、git push(リモートリポジトリへの反映)などがあります。 |
GitHub | Gitリポジトリをホスティングするサービスで、リモートでのコード管理やチームメンバーとの共同作業に役立ちます。リポジトリの作成や、コードの変更点を確認して取り込むやり方を学びましょう。 |
Git / GitHubはほとんどのプロジェクトで活用するので、バックエンドに限らず、エンジニアとして基本的な知識となります。未経験からスムーズに業務を行うための必須項目なので、しっかりと基礎を押さえておきましょう。
4/4|Webサーバ管理(Apache、Nginx)
未経験者がすぐにWebサーバの初期設計・管理をする事はまず無いですが、Webサーバの設定・管理方法について理解しておくと、保守をする中での不具合の原因調査がしやすくなったり、先輩の構築した開発環境をスムーズに理解できるようになるので、知識を仕入れることは必要です。
Apache | 多くのWebサイトで使われているサーバソフトウェアです。柔軟に設定でき、さまざまな種類のWebサイトに対応できます。基本的な設定方法を学び、Webサイトを動かすためのファイルの編集方法を覚えましょう。また、複数のWebサイトを1台のサーバで運用する方法や、安全に通信するための設定も重要です。 |
Nginx | 軽くて高性能なサーバソフトウェアです。多くのアクセスを効率的にさばくことができ、他のサーバソフトと連携して動作させることも得意です。基本的な設定方法を学び、実際にどのように使われているかを理解しましょう。 |
少々専門性の高い分野なので、実務レベルで使いこなす事を目指すのではなく、「こういう仕組みがあるんだな。」と知識を入れておく程度でOK。実際に働く中で理解していけば追いつける範囲でもあります。
【まとめ】
バックエンドのスキルはフロントエンドに比較して専門性がやや高いです。学習時間を要するので、自分が実際にどんなサービスを作りたいのか、どんな領域で開発をしたいのかを把握しておくと良いでしょう。自分の興味に沿った技術を選択し、効率よく学習を進めることをおすすします。
【未経験レベル】業務によって必要性が分かれるスキルセット
ここからは、未経験者がバックエンドエンジニアになってから、案件や企業によっては必要になるスキルセットをまとめています。
バックエンド開発は使用するプログラミング言語のバリエーションが豊富で、必要となる技術も現場によって様々。入社してからインプットする形でも間に合うスキルなので、余裕があれば目を通しておきましょう。
1/5|クラウドサービス(AWS、GCP、Azure)
クラウドサービスは、インターネット経由でサーバーやストレージ、データベースなどを提供するサービスです。開発に携わる現場が以下のようなクラウドサービスを使用している場合には、クラウドサービスの設定を触りつつソースコードを書く業務を行うこともあるので、必要な知識と言えます。
AWS(Amazon Web Services) | 多くの企業で使われているクラウドサービス。Webアプリケーションやデータストレージに最適です。AWSは豊富なサービスを提供しており、初めてのクラウド学習にはちょうど良い選択です。 |
GCP(Google Cloud Platform) | Googleが提供するクラウドサービスで、大量のデータ処理や機械学習に強いです。特にビッグデータ解析やAI関連のプロジェクトに適しています。 |
Azure | Microsoftが提供するクラウドサービスで、Windowsとの相性が良く、多くの企業で使われています。Microsoft製品との連携が強力で、法人向けのサービスに向いています。 |
もし就職先の企業や業務に入るプロジェクトが上記のどれかを使用していれば、事前に基本的な使い方を学んでおくと良いですよ。
2/5|コンテナ化技術(Docker、Kubernetes)
コンテナ化技術は、アプリケーションをどこでも動かせるようにパッケージ化する技術です。大概は、プロジェクトリーダーや先輩が構築した環境を使うケースがほとんどで、開発をする前に自分のPCで環境構築をすることになります。その際に基礎を理解していないと、スムーズに環境を整えられないので、基礎知識は理解しておきましょう。
Docker | アプリケーションをパッケージ化し、どの環境でも同じように動かすためのツールです。開発環境と本番環境の差異を無くすことができ、開発の効率が上がります。 |
Kubernetes | 多数のコンテナを管理し、効率よく動かすためのツールです。コンテナの自動デプロイやスケーリング、管理を行うため、運用の負担が軽減されます。 |
企業やプロジェクトによって何を使っているかは様々ですが、初めにどれか一つでも触れておくと、初見のツールを使う際も理解がスムーズになりますよ。
3/5|CI/CDツール(Jenkins、Travis CI、CircleCI)
CI/CDは、ソフトウェア開発を自動化するための手法で環境構築に関わるスキルとなります。コンテナ化技術と同様に、自分のPCの環境構築をする際に、理解しておくとスムーズに進められる知識となります。
Jenkins | オープンソース(誰でもソースをみることができる状態)で、色々な作業を自動化できます。プラグインが豊富で、どんなプロジェクトにも適応できる柔軟性があります。 |
Travis CI | GitHubと連携して使うことが多く、簡単に設定できます。オープンソースプロジェクトに無料で使えるため、初学者にも取り組みやすいです。 |
CircleCI | クラウドベースで、ビルドとデプロイが速いのが特徴です。高速なパフォーマンスとシンプルな設定が魅力で、チーム開発に向いています。 |
こちらもプロジェクトや企業によってどのツールをどんな風に組み込んでいるかは異なるので、全てを完璧にマスターしなくて良いです。事前に特定のツールを理解したり、入社後に使用されているツールを少しずつ学ぶようにしましょう。
4/5|セキュリティ基礎(基本的なセキュリティ知識、認証と認可)
エンジニアは、システムが安全に機能するかどうかを加味して開発を行う必要があります。そのため、システムの内容に応じて、適切なセキュリティ対策を理解しておくことが重要です。代表的なセキュリティ対策や認証は把握しておくと良いでしょう。
基本的なセキュリティ知識 | SQLインジェクション(不正な情報を入れ込むこと)やクロスサイトスクリプティング(不正なサイトにユーザーを誘導すること)など、一般的な攻撃とその対策を学びましょう。これにより、アプリケーションの脆弱性を減らし、セキュリティを強化できます。 |
認証と認可 | ユーザーが正しいことを確認する「認証」と、ユーザーがアクセスできる情報を制御する「認可」の基本を学びましょう。安全なユーザー認証とアクセス制御は、アプリケーションの信頼性を向上させます。 |
セキュリティを担保した構築をすることはバックエンドにとって特に重要なので、上記のような基礎を理解できていると、チームメンバーやリーダーからの信頼度や安心感も上がりますよ。
5/5|API開発と管理(RESTful API、GraphQL)
API(アプリケーションプログラミングインターフェイス)は、異なるソフトウェアアプリケーション間での通信を可能にする機能です。いきなり自分が設計・開発に入ることは少ないですが、構築済みのAPIを使った作業をする際に、知識として理解しておいた方がスムーズに業務を進めることができます。
RESTful API | 2 つのコンピュータ間でインターネット通信により情報を交換するために使用する、Webサービスの標準的な設計スタイルです。基本的な設計原則とHTTPメソッド(GET、POST、PUT、DELETE)を学びましょう。 |
GraphQL | Facebookが開発した技術で、特定の情報を簡単に取り出すための方法です。GraphQLを使うと、欲しいデータを正確に指定できるため、必要なデータだけを効率よく取得できます。基本的な使い方としては、データの取得方法と、データの変更方法を学びましょう。 |
この辺りのAPI技術が近年の開発でもよく登場するものなので、余裕があれば知識を仕入れたり、実際に自分で開発にトライしてみましょう。
【まとめ】
多種多様なサービスの開発がされているので、自分が携わりたいサービスに沿ったスキル選びをすると効率よく学習を行うことができます。
就職活動の際にも、これらのスキルを学習してきたと伝えるだけで他の人より一歩進んだ印象を与えられますよ!
スクールに入学しなくても未経験者は無料相談で現役の話を聞くべき
未経験者はこれから学習を始める頃合いだと思いますが、自分の進路で何の言語・ツールを学ぶべきか、どのレベルまで伸ばすべきか、自己判断するのは危険です。
学習項目を何となく分かっていても、じゃあメインのプログラミング言語(Ruby / PHP / Java)は何を選べば良いか...等、具体的な学習スキルセットが朧げな状態なはず。学習フェーズから実務までの経験のある現役に相談すればその辺りが明確になり、自分専用の学習ロードマップを決めることができます。
この辺りを明確にするためにも、現役やアドバイザーの話を聞くと「自分が目指すフロントエンドエンジニアならこの言語が最優先で、余力があればこれも学ぼう」と道筋が明確になります。
別にスクールに入学しなくても、相談した後に「スクールが合っているのか?独学でもできそうか?」と改めて学習方法を選択すれば良いのです。
しつこい勧誘もする必要のない大手の安定したプログラミングスクールを何点か挙げておくので、気になるスクールの無料相談を試しておきましょう。
RUNTEQも有名なプログラミングスクールで、専属メンターによる学習進捗サポートはもちろん、卒業試験の実施や本格的なポートフォリオ制作サポートなど、サポートも充実しています。
またRUNTEQ運営者の菊本さんが登壇されたインタビューにある通り、プログラミングスクール卒業生使えないと言わせないほど、学習内容が徹底しているのも特徴。
【転職対策】技術以外のバックエンドエンジニアの知識・スキルセット
転職活動を行う上では、技術的なスキルだけでなく、その他の重要なスキルや知識も必要です。ここでは、転職を成功させるために身につけるべき技術以外のスキルセットについて解説します。
1/5|他職種・他業界とのコミュニケーション能力
バックエンドエンジニアは、開発チーム内外の様々な職種の人々と協力して仕事を進める必要があります。
- 複数人のエンジニアでソースや状況をシェアしながら制作
- ディレクターと工数や仕様、制作の段取りを相談
- デザイナーとアプリの開発方針を話しながら設計
などなど、他職種との円滑なコミュニケーションスキルは必須なので、未経験から転職する際や、キャリアアップで転職する際は、アピールしておくべきポイントです。
2/5|情報収集能力
IT業界は技術革新やトレンドの変化も激しく、仕様やルールも変わることが多いので、常にアンテナを張って情報収集をする力も必要となってきます。
実際に採用面接では、フロントエンドエンジニア職への興味関心や情報収集能力、アウトプット能力を知るために「普段どんな風に情報収集していますか?」といった質問をされることが多いです。
そもそも普段から様々なメディアを見る癖をつけておいて、情報収集とメンバーへのアウトプットを欠かさないようにして、日常的に情報収集能力を鍛えておきましょう。
3/5|教育能力・マネジメント能力
エンジニア職に限らず、下の世代への教育の機会があれば積極的にチャレンジして、経験として積んでおくことをお勧めします。
筆者や周囲の人の経験で言うと下記のような経験が参考になるはず。
- プロ野球サイトの運用保守リーダーとして4,5人チームをまとめる
- アルバイトの教育担当しての経験
- 新規案件のフロントエンドチームのマネジメント
- 顧客への運用レクチャー等
これ以外でも何でもOKなので、専門職としてのキャリアアップには欠かせないスキルなので、実践的に鍛えておきましょう。
4/5|タイムマネジメントと自己管理
プロジェクトの締め切りを守りつつ、効率的に作業を進めるためには、タイムマネジメントと自己管理が重要です。タスクの優先順位をつけ、効率的に時間を使うことで、ストレスを軽減しながら高品質な仕事を提供できます。自己管理能力は、リモートワークやフリーランスとして働く場合にも特に重要です。
5/5|継続的な学習とキャリア開発
IT業界は常に進化しており、新しい技術やツールが次々と登場します。バックエンドエンジニアとして働く上では、継続的に学習し、スキルをアップデートすることが欠かせません。オンラインコースや勉強会に参加し、新しい技術を学び続けることで、キャリアの幅を広げることができます。
エージェントを活用して転職・キャリアアップで活かせるスキルを評価・サポートしてもらおう
少し話が変わりますが、直近で転職やキャリアアップを考えている人は、プロのキャリアアドバイザーから転職をサポートしてもらえる「転職エージェント」に素直に甘えるのが安牌。例えば下記のようなサポートを受けられます。
- 面接企業から求められるスキルを教えてもらえる
- 市場価値を上げるために最近求められているスキルが分かる
- 企業毎の案件例や採用傾向を相談できる
エージェントは企業からマージン貰っていて、こっち側は無料で利用できるので、私的には使わない理由がないくらいの感覚です。
転職エージェントの中でも、エンジニア特化型のサービスがあり、下記で紹介したものは、筆者や同僚・先輩も実際に使っていたものになります。転職・キャリアアップを成功させたい人は、一度無料相談から試してみましょう。
【実務レベル徹底解説】バックエンドエンジニアに必要なスキルセット
最後に、筆者のこれまでのプロジェクト経験を思い返して、実務レベルに必要なスキルセットをまとめておきます。
未経験者は業務イメージをつけるため、どんなスキルが必要か把握し、現役でキャリアアップしたい人は現在の自分と照らし合わせえて必要だと思ったスキルがないかチェックしていきましょう。
スキル | スキルセット | 優先度 | 難易度 |
【プログラミング】 メイン言語以外の必要項目 | ・Webフレームワーク (Spring, Django, Ruby on Rails等) ・RESTful API設計 ・サーバーレスアーキテクチャ | ★★★ | ★☆☆ |
【データベース】 設計や周辺知識 | ・NoSQL (MongoDB等) ・データベース設計 ・ORマッパー (Hibernate等) | ★★★ | ★★☆ |
【テスト】 | ・ユニットテスト (JUnit, pytest等) ・統合テスト ・テスト駆動開発 (TDD) | ★★☆ | ★★☆ |
【セキュリティ】 | ・セキュリティ基礎知識 ・認証と認可 (OAuth, JWT等) ・SSL/TLS | ★★☆ | ★★☆ |
【デプロイメントとCI/CD】 | ・CI/CDツール (Jenkins, GitHub Actions等) ・コンテナ技術 (Docker等) ・GitHub Actionや自動化の知識 | ★☆☆ | ★★☆ |
【パフォーマンスチューニング】 | ・ログとモニタリングツール ・キャッシュ (Redis等) ・アプリケーションの最適化技術 | ★☆☆ | ★★★ |
【技術基礎・実践アプローチ】 | ・オブジェクト指向プログラミング (OOP) ・デザインパターン ・ソフトウェア開発ライフサイクル (SDLC) | ★☆☆ | ★★★ |
ここではそれぞれの項目を具体的に解説していませんが、今の自分に必要な技術や知識があれば、調査をして積極的に実績を作っていきましょう。
【資格】現役が考えるバックエンドエンジニアに役立つもの
前提として、エンジニアは実績や経験を評価されることが多いので、資格の有無は他業界に比べると要求される度合いは低いです。就職のために資格を取るというよりは実際に手を動かして学習することを優先すると良いと思います。
ただ、資格学習の中で得られる知識は実務でも多いに役立つので、知識取得のために活用するものとして資格をとらえると良いでしょう。以下に、筆者が実務でも役立つと思う資格をまとめました。
プログラミング言語に関する資格
Java SE 11 認定資格
概要 | Java SE 11 認定資格は、Javaプログラミングに関する基本的な知識とスキルを証明するための資格です。Oracleが提供しており、Javaアプリケーションの開発、デプロイ、および実行に関する知識を検証します。 |
出題範囲 | • Javaの基本構文 • オブジェクト指向プログラミングの基本 • JavaのAPI(String、Date、Time、Stream、Collections) • 制御フロー(if文、ループ、例外処理) • 基本的なデータ型とオペレーター • メソッドとカプセル化 • 継承とポリモーフィズム • モジュールシステム • ファイルI/O(Input/Output) • ラムダ式とストリームAPI |
勉強時間目安 | 200~250時間 |
Python3エンジニア認定試験
概要 | Python3エンジニア認定試験は、Pythonプログラミングに関する基礎的な知識とスキルを証明するための資格です。Pythonの基本的な構文や標準ライブラリの使い方に関する理解を評価します。 |
出題範囲 | • Pythonの基本構文 • データ型(数値、文字列、リスト、辞書、タプル) • 制御フロー(条件分岐、ループ) • 関数とモジュール • ファイル操作 • 例外処理 • オブジェクト指向プログラミングの基礎 • 標準ライブラリの利用(datetime、os、sys、re、jsonなど) • Pythonの実行環境とパッケージ管理 |
勉強時間目安 | 100~150時間 |
PHP技術者認定試験
概要 | PHP技術者認定試験は、PHPプログラミングに関する基礎的な知識とスキルを証明するための資格です。PHPの基本的な構文やWeb開発における使用方法に関する理解を評価します。 |
出題範囲 | • PHPの基本構文 • データ型と変数 • 演算子と制御構造 • 関数とフィルター • フォーム処理とセッション管理 • ファイルシステムの操作 • エラーハンドリング • オブジェクト指向プログラミングの基礎 • データベース操作(MySQL、PDO) • セキュリティ対策(SQLインジェクション、XSS) |
勉強時間目安 | 150~200時間 |
これらの資格は、各言語についての基礎知識から概念の理解までを問われる資格です。自分が進みたいキャリアにマッチした言語を学ぶと良いでしょう。
データベースに関わる資格
オラクル認定試験 MySQL 8.0 Database Administrator
概要 | MySQL 8.0 Database Administrator 認定試験は、MySQLデータベースの管理と運用に関する専門知識とスキルを証明する資格です。データベースのインストール、設定、セキュリティ、バックアップ、リカバリ、およびパフォーマンスの最適化に関する知識を評価します。 |
出題範囲 | • MySQLのインストールと設定 • データベースの構造とデータ型 • ユーザー管理とセキュリティ設定 • データのバックアップとリカバリ • ストレージエンジンとテーブルの管理 • データベースのチューニングとパフォーマンス最適化 • レプリケーションと高可用性の設定 • クエリの最適化とインデックスの使用 • ログファイルの管理とトラブルシューティング • MySQLのアップグレードと移行 |
勉強時間目安 | 150~200時間 |
Microsoft 認定: Azure Database Administrator Associate
概要 | Azure Database Administrator Associate 認定試験は、Microsoft Azure上でのデータベース管理と運用に関する専門知識とスキルを証明する資格です。Azureデータベースの設計、実装、管理、および最適化に関する知識を評価します。 |
出題範囲 | • Azure SQL Databaseの設定と管理 • データベースの高可用性と災害復旧 • データのバックアップとリストア • データベースのパフォーマンス監視とチューニング • Azureデータベースのセキュリティ管理 • データベースの移行と統合 • スケーリングとリソースの管理 • クエリの最適化とインデックスの管理 • コスト管理とパフォーマンスの最適化 • データベースの自動化とスクリプト作成 |
勉強時間目安 | 150~200時間 |
データベースは似た仕様のものが多いです。なので、関する資格は一つでも取得しておくとデータ操作も可能な人材として現場では評価されやすいですよ。
IT知識全般に関連する資格
基本情報技術者試験
概要 | 基本情報技術者試験は、IT技術者としての基本的な知識とスキルを証明するための国家資格試験です。情報処理技術者試験の初級レベルに位置し、IT業界でのキャリアをスタートする際の基礎固めに最適です。 |
出題範囲 | テクノロジ系 • コンピュータシステム(ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク) • データベース • セキュリティ • アルゴリズムとプログラミング(擬似言語、プログラミング言語の基礎) マネジメント系 • プロジェクトマネジメント • サービスマネジメント ストラテジ系 • システム戦略 • 経営戦略と企業と法務 |
勉強時間目安 | 200~300時間 |
応用情報技術者試験
概要 | 応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の次のレベルに位置する国家資格試験です。IT技術者としての高度な知識とスキルを証明し、プロジェクトリーダーやシステムアーキテクトなどの中級職を目指す方に適しています。 |
出題範囲 | テクノロジ系 • コンピュータシステム(ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク) • データベース • セキュリティ • アルゴリズムとプログラミング(擬似言語、プログラミング言語の基礎) • システムアーキテクチャ • ネットワーク マネジメント系 • プロジェクトマネジメント • サービスマネジメント ストラテジ系 • システム戦略 • 経営戦略と企業と法務 • 経営情報システム • 技術戦略とイノベーション |
勉強時間目安 | 300~400時間 |
基本・応用情報技術者試験はIT技術者としての汎用的な知識を問われる一般的な資格です。未経験でもこの資格を取得しておくと、IT業界で働くものとして重宝されますよ。
まとめ:スクールの無料相談/体験や転職エージェントは惜しみなく活用すべき
バックエンドエンジニア未経験者の人は、まずは自分にとって必要なスキルセットを明確にする必要があります。少し学習を進めているのであれば、より自分が携わりたいサービスを明確にし、そのサービスに即したスキルを身につける必要があります。どちらにしても現役の話を聞いて実際の経験に基づいたアドバイスをもらうことは、効率良く学習を進める上で非常に役立つことでしょう。
また、これから転職やキャリアアップを目指している人は、エンジニア特化型の転職エージェントで、キャリアアドバイザーから企業から求められるスキル感を教えてもらいながら、採用率を上げることをお勧めします。
それぞれおすすめのサービスをまとめておくので、気になる人は、無料相談や無料体験から試していきましょう。
未経験者必見!現役エンジニアに無料相談・無料体験ができるプログラミングスクール
RUNTEQも有名なプログラミングスクールで、専属メンターによる学習進捗サポートはもちろん、卒業試験の実施や本格的なポートフォリオ制作サポートなど、サポートも充実しています。
またRUNTEQ運営者の菊本さんが登壇されたインタビューにある通り、プログラミングスクール卒業生使えないと言わせないほど、学習内容が徹底しているのも特徴。