- プログラミングスクール卒業生が使えないって本当...?
- 書類選考に悪影響が出たりしないの...?
- 適切なスクール選びや転職方法が知りたい...
この記事では上記のような疑問や悩みを解決します。
結論、使える人使えない人というのはプログラミングスクール卒業生かどうかではなく、結局は本人次第です。それから注意すれば書類選考に影響もありません。
ただ、これからエンジニアの勉強を始める人、またはこれからエンジニア転職する人は、何故使えないと言われるか理解すべきです。
筆者は、独学でキャリアを積んだ現役のエンジニアでありながら、プログラミングスクールの講師をした経験もあります。
その筆者の視点で「プログラミングスクール卒業生が使えないと言われる真相」と「学習と転職をスムーズに進める方法」をまとめていきます。
WRITER
Tsukasa|現役エンジニア
Frontend Engineer / Web Creator / SEO Writer / Web Media Manager
現役のフロントエンドエンジニアで、「在庫管理アプリのフロントエンドリード」「プロ野球球団公式サイトの運用保守リーダー」「ECサイト実装」「Webサイト・LP実装」などの実績を積みながら、現在もWebクリエイティブ会社で活躍中。未経験からフロントエンドエンジニアに転職成功した実体験も活かして、当メディアを運営させていただいております。
AID-TRUTHは、バックエンドエンジニアやディレクター、人事で活躍する人など、現役で活躍する人たちが実体験を活かしてコンテンツ発信をしています。
SUMMARY
- 転職先と学習法に気をつければプログラミングスクール卒業生使えないとは言われない
- 一部を除いて書類選考に悪影響が出ることは無い
- プログラミングスクールと独学にはそれぞれにしか無いメリットがある
- 最適なスクールの選び方と転職方法がある
INDEX
プログラミングスクール卒業生って使えないの?その真相を現役が語る
ハッキリ言うと、プログラミングスクール卒業生であろうと独学であろうと、使えない人は使えないし、優秀な人は評価を得ています。
現役目線で見ると、どちらもまだ短期間の学習しか進んでいない初学者であって、特別な違いなんてありません。
逆に言えば、プログラミングスクール卒業生だからと言って劣勢な訳ないですし、独学とかスクールとかって勉強のアプローチの違いなだけでしょ?と感じる人が多いです。
筆者の私は、これまで企業の採用担当者や15年以上もキャリアのあるベテランエンジニアなど様々な人と接してきましたが、プログラミングスクール卒業生使えない問題は下記にあると整理ができています。
- 教育リソースに余裕が無いのに初学者を採用した企業側の問題
- 上から教育担当者に任命されたのに丁寧に教えない先輩の問題
- スクールを卒業したというだけでプロだと勘違いしている本人の問題
①、②については、初学者なんだから教育にリソースを費やさないといけないのに、その余裕がない企業や先輩の責任です。
③については、プログラミングスクールを卒業したとしても、まだ未熟なはずなのに、積極的に技術を磨かない本人の責任です。
冷静に見ると、上記のどれもプログラミングスクールに過大な期待をしている点が問題でしょう。
これだけは理解して欲しいですが、プログラミングスクールは一つの学習方法でしかなく、エンジニア職になるための第一歩に過ぎません。
そして、あなたが今ここで考えないといけない事は「(初学者は)使えないと思う人の視点を理解した上で、ご自身に最適な学習法と転職法を理解する」これに尽きます。
それでは、それぞれ解説していきますね。
プログラミングスクール卒業生が使えないと言われる3つの理由
【理由①】プログラミングスキルが低く即戦力的な実務レベルじゃない
オブジェクト指向らしいクラス設計、シェルスクリプト、OS操作、正規表現などのテキスト処理、純粋関数の理解、設計の知識、再利用性・拡張性・可読性などの保守性の理解...etc
例を挙げればキリがなく、プログラミングスクール卒業生は実務レベルに達しておらず使えないんだ...という理由です。
ですが、先に述べた通り、数ヶ月の学習しか進んでいない初学者なので、別に当たり前のことです。エンジニア未経験者で、忙しい日々の合間に学習して、短期間で転職したいなら少々無理のあるレベルです。未経験者OKの企業に転職して、働きながら実務経験を養いましょう。
もちろんこの実務レベルを目指すスクールもありますが、学習の段階でレベルを上げるか、未熟でも現役で経験を積むか...それはあなたのキャリア次第です。
※ そもそも実務で学ぶべき事も多いですよ(設計や保守は特に)
【理由②】コピペのような独自性の無い開発(ポートフォリオ作成)の印象がある
プログラミングスクール卒業生でも独学でも、教材に書かれた事やググった事が正しいと思い込んで、ソースをコピぺすれば解決する...と大きな勘違いをしている人がいます。
プログラミングスクール卒業生だと、丁寧に道が引かれているが故、このような印象が強いのでしょう。
この理由で使えないと言われたら、あなたの責任です。
注意点は学習時の「考える」意識。何故エラーが起きたのか、ググって出てきた内容をどのように組み込もうか、どのようなソースであれば管理しやすいか、常に自分の頭で考える意識。
ちょっと調べて何かをコピるだけなら、あなたは必要ありませんし、使えないと言われて当然なので、気をつけましょう。
【理由③】「短期間で稼げるプロに!」等の誇大広告に釣られている印象がある
一時期プログラミングブームがあって酷い誇大広告も見かけましたが、未だこのような謳い文句に釣られている人がいるのでは...という印象はあります。
もし釣られているのなら、そんな意識でエンジニアになれるはずないので使えない人だな...という主張でしょう。
数ヶ月や半年でプロになれません。エンジニアは現役になっても独学を繰り返し、何年もの実務経験を経て少しずつ成長させる職業です。
採用担当者にそのような印象を与えられたら、学んだ事の有用性や今後のキャリアプランを正当に伝えれば問題ありません。
【番外編】現役以外の視点でみる「卒業生使えない」と言われる理由
最後に、別記事でまとめられていた下記の視点で見た「使えない」と言われる理由をまとめていきます。
- プログラミングスクールの視点
- スクール卒業生を面接する側の視点
- スクール卒業生の視点
プログラミングスクール視点の「卒業生使えない」理由
参照元:「プログラミングスクール卒業生は使えない」そう言われる本当の理由は?
プログラミングスクール「RUNTEQ 様」
- プログラミングスキルが低い
- 即戦力になれる応用力がない
- 「3ヶ月でプロのエンジニアになれる」のような誇大広告に騙されている人も一定数いる。
それぞれの理由についてはRUNTEQ様の記事でも捕捉されていますが、「スクールによっては、最短3ヶ月でエンジニアを目指すような短期集中のところ」もあるので、全てのスクールで "実務レベル" に達することができる訳じゃありません。
初めに私が断った通り、本人または企業側が過大な期待をしてしまっているケースも多いです。そもそも「丁寧に初学期をサポートしてくれるスクールという環境がある今の時代に感謝したい」とベテランエンジニアに言われたことあります。私も同意見。
スクール卒業生を面接する側視点の「卒業生使えない」理由
参照元:プログラミングスクール卒業生9割が使えないのは本当なのか
プログラミング学習のお手伝いサイト「くろめがねのブログ 様」
- ポートフォリオがコピペ
- 初心者向けスクールのカリキュラムをこなしただけで必要なスキルを身につけたという勘違い
- プログラミングスクールを卒業しただけで成長につながっていない
やはり採用する側も、独自性のないコピペのようなポートフォリオだと、スクール卒業生云々は関係なく良い印象は持てません。そして「スクール卒業 or 独学できた」というだけでプロレベルと考えてしまうのは危険なので、くれぐれも謙虚にいきましょう。
スクール卒業生視点の「卒業生使えない」理由
参照元:プログラミングスクール卒業生は使えないのか?【卒業生が語る】
プログラミング情報サイト「プログラミング白書 様」
- プログラミングスキルが低い
- 実務経験がない
また、「プログラミングスクール否定派にありがちな誤解」として下記もまとめられています。
- プログラミングスクール卒業生は全員使えない
- プログラミング学習は独学で十分
「否定派にありがちな誤解」に当てはまる現役には、私も過去に出会したことがあります。が、ちょっと考え方が偏っているなとは感じました。別に本人にとってベストな学習法を選択すれば良いだけなので、あまり気にしないように。
理由まとめ
筆者の私が考える3つの理由と、異なる視点での理由をピックアップしましたが、結局どれもあなたの学習方法や意識次第で問題にはなりません。
ぶっちゃけどれもプログラミングスクール卒業生かどうかって大して関係ないですし、大切なことは「(初学者は)使えないと思う人の視点を理解した上で、ご自身に最適な学習法と転職法を理解する」です。
プログラミングスクール卒業生で書類選考に悪影響は出ないが注意点はある
結論、プログラミングスクール卒業生だからと言って、書類選考に悪影響は出ません。
ただ、一部のスクール名でフィルタリングしている企業も少数いらっしゃるようです。とは言え、有名どころのスクールならまず問題ないですし、フィルタリングしているならご縁が無かったくらいの気持ちで、気にしないようにしましょう。
そもそも、下記の記事で言われている通り、キャリアアドバイザー目線からすると、どこのプログラミングスクールかなんて大きな判断基準になりません。
ただし、どこのプログラミングスクール卒業生かに関わらず、書類選考で落とされないための注意点はあるので、一緒に見ていきましょう。
独自性と理由を添えてポートフォリオを作ろう
エンジニア未経験者のあなたのスキルや開発能力を見るには、ほぼポートフォリオしかありません。
そんな重要なポートフォリオが、スクールや学習本の教材通りのものだったり、良く考えずパパッと実装したものだったら、採用担当者は「こんなの誰でもできるじゃないか...」と思ってしまいます。
例えば、自分のタスク管理を楽にしたかったらアプリを作ったとか、プロのデザインを参考にオリジナルポートフォリオ作ってみたとか、オリジナリティと制作意図が重要です。
エンジニア未経験者のポートフォリオ制作方法&転職活かすコツは、下記の記事で詳細にまとめているので、気になる方はご参考に。
スキルよりもキャリアと個性をアピールしよう
正直にズバッと言ってしまいますが、エンジニア未経験者のあなたのスキルレベルは世の中にいくらでもいます。
仕事を熟せる見込みはポートフォリオで伝えて、それよりも仕事に活かせる自分のキャリアや、企業とマッチしそうな個性をアピールしましょう。
もちろん、スキルアップも大切ですが、こちらで紹介している転職エージェントを使ってみたりして、上手な転職をする事にも時間を割きましょう。
自己研鑽と業界への興味を伝えよう
「自己研鑽(じこけんさん)」とは、自分自身を鍛えてスキルや知識に磨きをかけていくことを指します。
「プログラミングスクールで学んだからスキルはある程度あります。」と卒業して満足していたら、書類選考にも通りません。
卒業後に学んでいること、今開発にチャレンジしていること、何でも良いので業界への興味と自分のスキルと知識はこれからも伸びていくことを伝えていきましょう。
プログラミングスクール卒業 vs 独学|それぞれだけが持つメリットがある
ここからは、あなたが最適な学習法を見つけられるためのアドバイスを残していきます。
- 【プログラミングスクール】現役エンジニアに教えてもらえる
- 【プログラミングスクール】チーム開発力をある程度養える
- 【独学】自己解決能力が飛躍的に伸びる
やはり現役エンジニアから教えてもらえるのはプログラミングスクールのメリット。ほとんどのプログラミングスクールは現役を雇っており、メンタリングという形で学習で躓いた点や実務目線のアドバイスを貰えます。
そして、就職すれば複数人での開発が当たり前です。スクールによっては、このチーム開発がカリキュラムに入っているものもあり、これらは独学ではまず味わえないメリットと言えます。
一方、独学だけが持つメリットは「自己解決力」「自己管理能力」「自己学習能力」どれも飛躍的に伸びること。理由は単純で、全て自分の力で進めるからです。厳しい道のりである一方、現役になってからも心強い力となります。
もし、高い費用は出せないご状況で独学を考えてはいるけど、スクールの良さも欲しいのであれば「独学サポート型プログラミングスクール」がおすすめ。
2,980円〜/月(税込)からのサブスク形式で、比較的安価に学習ができ、100種類以上の教材が学習し放題だったり、現役エンジニアのレッスン、Q&A掲示板も活用できるなど、独学を支えるタイプのスクールです。
有名どころは侍エンジニアが運営する「侍テラコヤ」。無料体験だけでも触れてみるのも良いでしょう。
とは言っても、お金と時間を作れるのであれば、通常のプログラミングスクールがやはりおすすめ。それに、現役になればどちみち独学する事になるし、独学のメリットはそのうち嫌でも身についていきます。
独学は最適な学習法ですら自分で模索する必要があるから寄り道してしまいがちですが、プログラミングスクールでは、学習の多くの失敗を参考値に理想的な学習メソッドが確立されています。
短期間で無駄なく学びたいならスクールはお勧め。
適切なプログラミングスクール選びと最適なエンジニア転職法を知る
プログラミングスクール選びの判断基準5つ
- 現役エンジニアのサポート
- ポートフォリオ制作のフォロー
- 実務レベルを意識したカリキュラム
- チーム開発の経験ができるかどうか
- 転職のフォロー
①現役エンジニアのサポート
これは必須と考えましょう。チャットサポートやビデオ通話でのメンタリングなど、現役からアドバイスが貰える環境は、プログラミングスクールの強みです。
②ポートフォリオ制作のフォロー
教材の通り作って終わりではなく、オリジナルのポートフォリオ制作のフォローをしてくれるかどうかが重要です。オリジナルポートフォリオは、書類選考など転職時にも武器になるので、カリキュラム終了後にアドバイスが貰えるだけでも良いので、確認していきましょう。
③実務レベルを意識したカリキュラム
例えば、フロントエンドエンジニアであれば、Figma等のUIデザインツールから開発に落とし込んだり、Gitなどの実務では必須のツールが学べたり、実務レベルを意識しているカリキュラムかどうかが大切です。
④チーム開発の経験ができるかどうか
実際に複数人で開発ができればかなりスキルが伸びますが、その代わり受講料が高くなり、時間も多く要するので、必須とまでは考えなくてOKです。ただ、学習の段階からチーム開発ができるのは間違いなくプラスになります。
⑤転職のフォロー
これも必須までではなくて、今の時代は転職エージェントで転職を徹底フォローしてくれる環境もあるので、プログラミングスクールと転職エージェントの同時利用でも安牌。
とは言え、学習から転職まで全てを同じプログラミングスクールにフォローしてもらえるなら、安心感も強いと思います。もし学習〜転職のフォローを一括で受けたい人は、下記で紹介しているスクールの中から、転職保証もついているスクールの無料相談を試してみましょう。
現役エンジニアの筆者が選ぶおすすめのプログラミングスクール
知名度と実績のある企業が運営するプログラミングスクールをご紹介します。どれも話を聞きにいくだけなら無料で、しつこい勧誘連絡もありません。
RUNTEQも有名なプログラミングスクールで、専属メンターによる学習進捗サポートはもちろん、卒業試験の実施や本格的なポートフォリオ制作サポートなど、サポートも充実しています。
またRUNTEQ運営者の菊本さんが登壇されたインタビューにある通り、プログラミングスクール卒業生使えないと言わせないほど、学習内容が徹底しているのも特徴。
転職エージェントという選択肢を知る
転職エージェントとは、プロのキャリアアドバイザーに専任で、書類添削や面接対策、求人のピックアップ、内定後の給与交渉など、転職のサポートをしてくれるサービスです。
例えば、下記のようなステータスのエンジニア未経験者にも紹介可能な求人もあって、未経験者OKの企業であれば、プログラミングスクールを卒業していなくても転職できる可能性もあります。
- 25歳
- 現職正社員
- 経験者数は1社(医薬品の営業職)
- ITに向けた自己研鑽 → PHPの学習をしているが資格はない
筆者や友人も実際に活用したのは「ギークリー」「レバテックキャリア」「ユニゾンキャリア」という知名度のあるサービスです。エンジニア・デザイナー・ディレクター・プランナーなど幅広い求人を保有しており、業界特化のサービスなので心強いです。
プログラミングスクールとの併用も、まだスキルが十分じゃないと感じる人も、一度話を聞きに行ってみると良いですよ。
最後にお詫び
ヒトに対して「使える・使えない」という言葉を使って本当にすみません...。
メディアのマーケティングの都合上、その言葉を使わないといけなかったんですが、正直のところ、頑張っているヒトに対して使えないなんて失礼だし、使いたくなかったです。
そもそも、開発職やクリエイティブ職の人って他職種の人が思っているより温厚な人が多いです。良いモノを創りたいと本気で思っている人達は、チームワークを何より大切にするので、「使えない」なんて扱いを受けるのはそんなにないですよ。本人の態度が良ければですが...。
この記事を読んでくださった人も、頑張って学習して勇気持って踏み出してみましょう〜