- エンジニア転職するならポートフォリオのレベルが重要か...?
- エンジニア未経験だからこそ技術力をアピールしないと...!
- ポートフォリオのNG例・成功例が知りたい
エンジニア転職のためにポートフォリオ制作をしようと、上記のように考えているのではないでしょうか。
先にお伝えすると「ポートフォリオのレベルが低いと採用されない」は嘘です。
筆者の私は、新卒・第二新卒・中途の各フェーズのWeb業界・エンジニアの採用面接を経験してきましたが、ポートフォリオのレベルは採用の一要素に過ぎないと確信がついています。
未経験なら特に「人柄・強み・コミュニケーション力」や「成長意欲・興味・自走力」の方がよっぽど重要です。
この記事では、特にエンジニア未経験者に向けて、エンジニア転職をする際のポートフォリオ制作の実情とNG例や成功ポイントをお伝えしていきます。
WRITER
Tsukasa|現役エンジニア
Frontend Engineer / Web Creator / SEO Writer / Web Media Manager
現役のフロントエンドエンジニアで、「在庫管理アプリのフロントエンドリード」「プロ野球球団公式サイトの運用保守リーダー」「ECサイト実装」「Webサイト・LP実装」などの実績を積みながら、現在もWebクリエイティブ会社で活躍中。未経験からフロントエンドエンジニアに転職成功した実体験も活かして、当メディアを運営させていただいております。
AID-TRUTHは、バックエンドエンジニアやディレクター、人事で活躍する人など、現役で活躍する人たちが実体験を活かしてコンテンツ発信をしています。
INDEX
未経験エンジニアが意識すべき事は"ポートフォリオのレベル"ではない
「ポートフォリオのレベルが低いと採用されない」は嘘。エンジニア転職をする際のポートフォリオの実情について、下記を順にお伝えしていきます。
ポートフォリオのレベルは採用の一要素に過ぎない
ポートフォリオは、履歴書や職務経歴書に次ぐ採用の参考資料という感覚で、そのレベルだけで採用結果を左右させる訳ではありません。
もちろん、ポートフォリオは「実際にプログラミングができる」とアピールできる必要な資料ではあります。
ただし、"技術力が重要"という考え方が良くありません。正直、自分と同じ技術レベルの人は大勢いるからこそ、技術力がアピールになる可能性は低いです。
新卒・第二新卒やエンジニア未経験者なら特に、ポートフォリオのレベルや技術力よりも「あなた自身の魅力」が見られます。
「コミュニケーション力」「人柄」「チームワーク力」「あなたの強み」「エンジニア職になりたい意図」「成長意欲・興味関心」、このような要素の方がよほど重要。
それぞれ具体的に見ていきましょう。
未経験なら特に人柄・強み・コミュニケーション力が大切
エンジニア職は「独りで黙々と作業をする職業」ではありません。「他職種・同職種・さまざまな人とのチームプレーが必要な職業」です。
- 複数人のエンジニアでソースや状況をシェアしながら制作
- ディレクターと工数や仕様、制作の段取りを相談
- デザイナーとUIやインタラクション等の方針を会話
上記は一例に過ぎませんが、現役である筆者としてもチームプレー感満載の職業です。
そう考えた時に、企業の採用担当者は上記のようなチームプレーができるかを判断したがる訳です。
ですので、ポートフォリオのレベルが低い等の技術力よりも、下記のようなことに目を向けるべきでしょう。
- 今までの仕事や学生生活でアピールできるチームワーク経験
- 他職種の人ともスムーズに会話できるコミュニケーション力
- 自身の管理能力や計画能力
- 他の人にとっても魅力的なあなたの人柄
エンジニア未経験であれば、尚更上記のような点を重要視されますよ。
エンジニア職の"成長意欲・興味・自走力"を伝える方がよっぽど重要
未経験や第二新卒であれば特に、エンジニアの先輩や採用担当者は「あなたの今の技術力」よりも「将来的な伸びしろ」を重視します。
伸びしろのアピール方法には、「成長意欲・興味・自走力」を伝えるのが効果的。
実際に筆者は、これまでの未経験新卒・第二新卒の面接で下記のようなことを尋ねられました。
- 今できる事以外で興味のある技術や制作は?
- これからチャレンジしてみたい言語・技術は?
- 何でも良いから独学してみたことは?
- 制作で躓いた時に行動したことは?
- うちの会社で何をしてみたい?
- ポートフォリオ制作で試行錯誤したことは?
上記は一部に過ぎませんが、採用担当者は「成長意欲・興味・自走力」を見るケースが多く、技術力を語る場面って意外と少ないんですよ...。
とは言え、未経験者なら制作力を魅せられるのはポートフォリオだけですし、面接でも制作の話題にはなります。そこで、採用担当者の心を掴むアピール方法をまとめていきます。
エントリー・採用面接で不利になるNGなポートフォリオ例
ここからはNGなポートフォリオと良いポートフォリオを見ていきましょう。まずはNG例。下記のようなポートフォリオは応募時にも面接時にも響きませんのでご注意を。
1/3|教材や他人の制作物を模倣しただけのポートフォリオ
他人や他者のプロダクトを真似ただけの成果物はNGです。
コピーした後に、少し自分なりに改良するのも...NGというかエントリー通過しても面接で落ちる可能性が高いです。理由は単純。既に「アピール方法」の見出しでまとめた「試行錯誤したこと」「制作を経て成長したこと」を面接でうまく伝えられません。
ポートフォリオでは、クオリティの高いモノを見せつけるのではなく、自分のエンジニアとしての裁量をありのままアウトプットすべき、と考えましょう。
2/3|プログラミングスクールのサンプルそのままのポートフォリオ
中にはプログラミングスクールに通った人もいるでしょう。スクール教材に掲載されているサンプルをあたかもポートフォリオのように提出するのもNG。
理由は模倣のパターンと同じ。
もちろん、スクールのメンターの監修のもと試行錯誤してオリジナル制作したのであれば、スクールを通して創った成果物でもOKです。
3/3|制作意図や目的のないポートフォリオ
- 教材の指示通りTODOアプリを制作
- 他の人と同じようなタスク管理系を制作
- 時間がないから急ぎでそれっぽいメモアプリを制作
上記のような制作の仕方はNG。
意図がなく創ったと思われると評価が下がりますし、実際に仕事でソースコードを書くときも、適当にするのではと思われることもあります。
では、どのようなポートフォリオが採用担当者に響くのか、良い例を見ていきましょう。
未経験エンジニアでも内定獲得できる良いポートフォリオ
1/3|完全オリジナルであること
自分の頭で考え、アイデアを絞って、制作しましょう。
別によくあるタスク管理アプリでも良いのですが、重要なのは「独自性」です。
- 目標通りタスク完了すれば、可愛いキャラクターが褒めてくれる
- 自分の頑張りをSNSでも発信できる機能を付ける
- 1ヶ月のタスク達成率をグラフに出力して可視化できる
こう言ったオリジナリティが大切なんです。何故かっていうと、オリジナルの機能ってめっちゃ頭を使うからなんです。
よくある「登録・削除・更新・整理」なんて教材にも載っていますし、そう頭を使う機能でもありません。
仕事でも差別化のできた独自性のある制作って、答えがないからこそ、考える力が必要なんです。それをポートフォリオでもチャレンジしてみましょう。
アイデアが思い浮かばない人は、こちらの「ポートフォリオ制作やアプリ開発に役立つアイディア 10選|Zenn」を参考にしてみてください。
2/3|意図のある制作・問題解決のできる制作
独自性を出すと同時に、「制作意図」が重要。成果物を使う人のどんな悩みを解決できるのか、そういった制作意図です。エンジニアリングに「何となく」な制作はNG。
- 可愛いキャラクターが褒めてくれるとモチベーションが上がると考えたんです!
- SNSで発信をすることで継続に繋がると思いました!
- 結果を可視化できた方が効率の悪いタスク進行を洗い出せると考えました。
こういうのって現場でも同じなんです。その人が「意図のあるソースを書こうとしているか」先輩エンジニアはこんな風に気にしているんですね。
実際に私も「何故そのソースの書き方をしたの?」という会話はザラにあります。こういった素質をポートフォリオを通して伝えましょう。
「成果物を使う人・ソースを見る人を意識しているかどうか」が重要です。
3/3|ソースの見やすさや扱いやすさを意識したもの
あなた独りで完結ソースはほぼあり得ません。書いたソースは他の人も見て触ることがほとんどです。
- ソースの意図が伝わり辛い箇所にはコメントを残した
- 命名規則を自分なりに考えてみて統一性を持たせた
- 他の人でも流用しやすいソースにしてみた
こういった見やすさ、更新のしやすさ、を意識しているかが重要なんです。既にお伝えした通り、未経験なら尚更「技術力」よりも「チームワーク力」が見られます。
エンジニアの場合は、上記のようないわゆる「保守性」を意識しているかが、チームワークに直結します。
もし、もっと具体的な未経験エンジニアのためのポートフォリオ制作術が知りたい人は、下記をご参考にください。
未経験からWebエンジニアになる秘訣や仕事内容、向いている人の特徴などを知りたい人は下記もご参考にしてみてください。
ポートフォリオ制作の方法や悩みをプロに相談しよう
これからポートフォリオを制作しようと考えている人も、今まさに学習や就職/転職で悩んでいる人も、プログラミングスクールの無料相談を活用しましょう。
実際に入学するつもりが無くても、現役エンジニアやエンジニア転職のプロに無料相談しておくと、学習のヒントになったり、ポートフォリオ制作の手助けになったり、メリットが沢山得られます。
筆者も転職のために学習やポートフォリオ制作に行き詰まっていた頃に、実際に活用していた無料相談をピックアップしておきました。どれも、大手企業の名の知れた安心できるスクールで、しつこい勧誘もないので、気になる人はチェックしておきましょう。
RUNTEQも有名なプログラミングスクールで、専属メンターによる学習進捗サポートはもちろん、卒業試験の実施や本格的なポートフォリオ制作サポートなど、サポートも充実しています。
またRUNTEQ運営者の菊本さんが登壇されたインタビューにある通り、プログラミングスクール卒業生使えないと言わせないほど、学習内容が徹底しているのも特徴。
採用担当者の心を掴むポートフォリオのアピール方法
制作で試行錯誤した経験を伝える
採用担当者は、あなたが何を考えてポートフォリオを創っているかを気にします。
- 少しでも見やすいソースコードを書こうとした
- エラーが起きた時にまずは自分で原因を探ってみた
- 既存アプリから着想を得て独自のアイデアを入れてみた
何でも大丈夫なのですが「自分の頭で考えられる人だ」というアピールが重要。
エンジニア現場では、ググったり先輩に聞けば解決する課題ばかりじゃありません。難解な問題は沢山転がっていて、その問題に対する"考える力"があるかどうかが大切です。
実際に公開・使ってもらったエピソードを添える
自分の創りたいモノを創って終わりではいけません。仕事としてエンジニアリングするなら、成果物を使う人がいて、課題解決をしなくてはいけません。
そこで、実際に公開したり近くの人に実際に使ってもらったりして、その感想を基に改良したエピソードがあれば、採用担当者の目にも留まります。
実際にフィードバックを貰えなくても「〇〇のようなユーザーを意識して制作した」と添えても良いでしょう。
大切なことは「成果物を使う・見る人を意識しているかどうか」です。
ポートフォリオ制作を経て成長したことや今後学びたいことを伝える
エンジニアになると、プロジェクトに携わるごとに学びがあり、その経験をベースにしてどんどん成長する必要があります。
面接では、そういった成長の兆しをポートフォリオ制作を通して魅せていきましょう。
- 変数やファイル名の付け方のルールが重要だと学びになった
- ソースの意図がわかるようにコメントを残す大切さを知った
- 別の制作でも流用しやすいようなソースの書き方が分かってきた
どんな些細なことでも構いません。基礎知識をインプットしただけの時と比べて、実際にアウトプットをすると、必ず学びがあります。
その成長したことや今後意識したいことなどを伝えられるようにしましょう。
採用面接を成功させたい人は「転職エージェント」でプロのキャリアアドバイザーに相談
これからポートフォリオを作ろうと考えている人も、ある程度完成してきた人も、「転職エージェント」を活用して、プロのキャリアアドバイザーを味方につけましょう。
「転職エージェント」とはキャリアアドバイザーが、ポートフォリオの相談や、求人ピックアップ、資料作成サポート、面接のスケジューリング、面接対策...等など転職を徹底サポートしてくれる無料サービス。
IT・Web・ゲーム・クリエイティブ業界であれば、筆者の私もこれまでの転職で活用した「ギークリー」「レバテックキャリア」「ユニゾンキャリア」がおすすめです。
・どんなポートフォリオが良いか?
・気になる企業の面接をどう攻略すれば良いか?
・制作したポートフォリオを客観的に見てほしい...
こんな悩みや希望も転職エージェントなら叶えてくれるので、下記より無料相談から始めていきましょう。
ポートフォリオ制作のよくある質問
最後に、これからポートフォリオを創る人にとって、よくある質問をまとめておきます。
① 制作の参考になるポートフォリオはある?
もし「ポートフォリオのアイデアが浮かばない...」と悩んでいれば、下記を参考にしてみてください。
② 作成期間の目安はどのくらい?
創るものやつくり込み具合にもよりますが、大体1〜2ヶ月程度。
- 開発するアプリまたはサービスを考える
- ユーザビリティを意識して開発を進める
- ソースコードを公開する
- 開発の意図や使用技術をまとめる
上記のような流れが一般的で、仕事や学業をしながら、1〜2ヶ月で終わらせるのが無難です。
③ ポートフォリオがない場合でもエンジニア転職できる?
- SES、SIerの場合
- 新卒・第二新卒・エンジニア未経験者
- ディレクター等の開発以外の職種
上記のような場合は、それほどポートフォリオは重要になりません。未経験者なら特に、ポートフォリオがあっても無くても「まぁこれからの成長の伸び代が重要だ」と採用側は考えます。
ポートフォリオを創る期間や余力を確保できない人は、そのまま転職にトライしても良いでしょう。
と言っても、ポートフォリオがない場合は尚更、転職活動の不安が出てくるはずです。既にご紹介した、IT・Web・ゲーム・クリエイティブに特化した「ギークリー」「レバテックキャリア」「ユニゾンキャリア」を活用しましょう。