初めまして!今まで色々と転職活動で苦労してきた「つかさ」です。今回は、シリーズものとして、IT業界の面接で落とされる理由を、約20年人事として働かれている「にこはら」さんに本音で聞いて見ました。
今回の記事は「コミュニケーション力の不足で落とされる」パターンです。僕は現役エンジニアなのですが、技術職の人だと特にスムーズなコミュニケーションができるか不安な方も多いはず...
実際に、下記の記事でも説明させてもらっている通り、技術職の人が受からない大きな理由に「コミュニケーション力の不足」があります。
それでは、現役人事の「にこはら」さんの人事としての本音を伺っていきましょう!
WRITER
にこはら|現役人事
人事フリーランスの卵 / 現役人事
現役の人事として活躍中。約20年に渡って培ってきた採用管理や組織コンサル、人事総務・労務管理などの多様な経験を元に、今もキャリアアップを続けています。記事の執筆では、これまでの会社メンバーと共に歩んできた人事制度の構築や新卒採用の経験、自分自身が転職・キャリアアップしてきた経験などを活かして、これから新たなキャリアを歩む人の支えになるコンテンツを発信しています。
AID-TRUTHは、バックエンドエンジニアやディレクター、人事で活躍する人など、現役で活躍する人たちが実体験を活かしてコンテンツ発信をしています。
INDEX
【概要】コミュニケーション力不足で落とす2つの理由と対策
結論から先にお伝えしますと技術職だからこそ、コミュニケーション力はしっかり確認させてもらいます。とはいっても超滑らかにトークができ、ヒトを惹きつけられるような話ができる人を求めているわけではありません。以下3点でご説明させてください。
- コミュ力不足で不合格にする理由①:聞かれたことの答えがズレてしまう
- コミュ力不足で不合格にする理由②:終始自分の事ばかり話してしまう、あるいは逆
- 【対策】面接はあくまで相互理解の場と理解する
コミュ力不足で不合格にする理由①:聞かれたことの答えがズレてしまう
一つの不合格ポイントは答えがズレてしまう場合です。『志望動機』を質問しているにも関わらず『転職理由』を回答してしまったり、『長所』について聞いているのに『成果のアピール』をしてしまったりなど、面接官が聞きたい事と異なる回答をしてしまうのです。
「さすがに志望動機を聞かれてるのに、転職理由を答えたりしないよ」恐らくそう思われた方もいますよね。確かに「あなたの志望動機を教えてください」と面接官が聞いてくれれば、あなたは志望動機を答えるでしょう。しかし実際の面接は必ずしもストレートに志望動機を聞いてくれる訳ではありません。
例えばこんな聞かれ方をします。
- 「当社のHP見て、どんな所を魅力に感じました?」
- 「当社と競合であるA社の違いって、どんな所にあると思います?」
- 「もし当社にご縁があったら、どんな所で貢献できそうでしょうか?」
一言で『志望動機』といってもこんな感じで聞かれます。質問されている内容を聞いて、その時に志望動機の事を聞きたいんだなと判断し、相手が欲しい答えをくみ取って回答できるヒトであるかを見ているわけです。
実際の仕事では上司や顧客と欲しいアウトプットについて、抽象度が高めな言葉でやり取りをする事になります。そんな時に上記のように相手が欲しい答えを判断し、回答する事ができるか、面接ではこのような観点でコミュ二ケーション力を見極めています。
コミュ力不足で不合格にする理由②:回答量が多すぎ・少なすぎ・自分本位な応え方
二つめの不合格ポイントは『話し過ぎ』です。これは技術職の方だけではなく、営業職や販売職など実際にコミュニケーションが仕事になるようなヒトでもやってしまいがちです。自分の仕事やスキルに自信を持っていたり、あるいは面接という緊張する場である為、自信があるところを伝えるしかないと前のめりになり過ぎてしまうケースが多いです。
実際に私がこれまで面接してきた中で、スキル確認をした時の応募者の回答を見て見ましょう。
「2年ほど前に、予算○億の一大プロジェクト案件を受注しました。このプロジェクトは会社が創設して以来最も大きな案件となり、社内でも限られたメンバーでしか携われる事が出来ないものでした。そんな中私はメイン担当として抜擢される事になりました。私の○○のスキルが社内随一であり、そこを評価して頂いていたのです。○○のスキルは当初は凡庸なレベルでしたが、上司が私のスキルが未熟ながらも光るものがあると見出してくださり、以来色々なプロジェクトに参加しスキルを磨く機会を頂きました。その中で一番スキルが開花した瞬間がいつだったかというと2つ目のプロジェクトで2か月程経過した大きな失敗を経験した時で……」
募集要項に記載がある自分が最もアピールできるスキルについて、これでもかというくらい伝えたい思いが先行し過ぎてしまい、ものすごい冗長になって結果的に何が言いたいのかわからなくなっていました。折角募集経験を満たしているのに関わらず、うまくアピールが出来ない為、損してしまう訳ですね。
話し過ぎでダメだったケースを紹介しましたが、逆に『話さな過ぎ』もダメです。技術職の方であったり職人気質の方に多いのですが、職務経歴書やポートフォリオに記載があるからと回答自体を満足にしてくれない方がいらっしゃいます。
- 「職務経歴書に書いてある通りです」
- 「ポートフォリオの補足記載を御確認ください」そう答えられて終了。
これでは落ちてしまいます。職務経歴書やポートフォリオはご自身を最大限にアピールする大事なプレゼン資料です。記載してある内容を口頭で解説できる力は仕事でも必要となる立派なコミュニケーションスキルの一環です。聞かれた場合はしっかりと回答する必要がありますね。
【対策】面接はあくまで相互理解の場と理解する
実は面接でコミュニケーションが取れてると認められるシンプルな方法があります。それは面接官をコミュニケーション相手として認め、活用しちゃう事。
面接という場はどうしても「試験」というイメージが強くて、相手の質問の「正しい答え」を出さなければならないと思ってしまいがちです。そうではなく、面接はあくまでお互いを理解する為の対話である事を前提とした場であると、そして面接官は「話し相手」だと思ってください。
例えば、質問されたことの意図が分からなかったなら「すみません、ご質問頂いた内容ですが私の志望動機について伺いたいと理解しましたがあってますか?」と聞けばよいし、スキルの確認をされた時は「○○のスキルは予算〇億の大型プロジェクトの時に最もメインで活用しました」と、シンプルに伝えればOKで、もしその答えで疑問が残るなら、採用担当者側から「もう少し教えてください」と返してくれるし、自然な会話をすればOKなのです。
「正しい答え」を出すことよりも「面接官・会社を理解 & 自分を伝える」という相互理解の場として、自然なコミュニケーションをするように心がけましょう!
まとめ & IT業界の面接対策で必見の記事
面接はペーパーテストのような試験ではありません。面接という場を会話のキャッチボールで始めて正答が醸成するもの思っておくだけでも、コミュニケーションをとりやすく感じますよ。是非その場を楽しんで転職活動を楽しんでください。応援しています!
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